【知っているようで知らない投資対象?】S&P500 VS 全米株式 VS 全世界株式 VS NASDAQ

この記事はこんな人におすすめ

・つみたてNISAの投資先をどこにしたらいいのか迷っている

・S&P500に投資しているが、全米株式やオルカンに目移りすることがある

・正直投資対象について詳しく知らない

目次

【知っているようで知らない投資対象?】S&P500 VS 全米株式 VS 全世界株式 VS NASDAQ

このブログは「投資未経験者から非課税枠フル活用」をコンセプトに運営されています。

つみたてNISAジュニアNISA非課税枠フル活用後のインデックス投資買い増しなどでS&P500や全米株式を投資対象とした投資信託への投資を一貫してお勧めしています。

この記事ではS&P500や全米株式に全世界株式とNASDAQ100を加え、それぞれについて解説します。

投資対象を知ることで、
・自分が何に投資しているのかを理解することで、安心材料になる
・ほかの投資先に目移りして心が揺れることが少なくなる
・有事の際に狼狽売りしなくて済む
などのメリットがあると思いますので、解説していきます。

米国株式について

米国株式がアメリカの株式ということくらいは分かるけど
S&P500とか全米株式とかって何が違うの?

米国株式市場の概要から説明しておきましょう。

米国株式市場は大きくニューヨーク証券取引所ナスダック市場に分かれており、その他に新興企業が中心に上場しているNYSE Arca、上場投資信託(ETF)の取扱いに強みのあるNYSE Americanがあります。

日本でいう「東京証券取引所」とかのことだね!

ナスダックとニューヨーク証券取引所の特徴は以下の通りです。

NASDAQ

ナスダック(NASDAQ)とは、全米証券業協会が運営している株式市場の名称で、米国の代表的な株式市場の一つです。「National Association of Securities Dealers Automated Quotations(ナショナル・アセンション・オブ・セキュリティーズ・ディールズ・オートメイテッド・クォーテーション)」の頭文字をとり、NASDAQと呼ばれています。

主にハイテク企業やIT関連の企業など新興企業が占める割合が多く、新興企業向け株式市場の中でも世界最大の規模を誇ります。

上場企業数は2022年4月時点で3,784社です。

ニューヨーク証券取引所

ニューヨーク証券取引所も米国の代表的な株式市場の一つで、時価総額が世界最大であり、上場審査が最も厳しいといわれています。

ナスダックがMicrosoft(マイクロソフト)やApple(アップル)など、ハイテク関連やインターネット関連の新興企業が中心なのに対し、ニューヨーク証券取引所には、コカ・コーラやゴールドマンサックスなど古くからある大手優良企業が上場しています。

上場企業数は2022年4月時点で2,524社です。

さて、米国株式市場の概要がざっくり分かったところでそれぞれの指数について解説していきます。

S&P500(VOO)

投資対象

ベンチマーク:S&P500

銘柄数:502銘柄

銘柄入替:四半期ごと

ナスダック(NASDAQ)、ニューヨーク証券取引所などに上場している500銘柄を抜き出し、浮動株調整後の時価総額加重平均し算出されます。

S&P500は以下の採用基準を満たした企業の株のみ選ばれています。(S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス: S&P 米国株価指数メソドロジーより

  1. 米国企業でS&Pが指定している米国の証券取引所に上場していること
  2. 時価総額が146億ドル以上(2022年5月現在)
  3. 四半期連続で黒字利益を維持している
  4. 浮動株調整係数が一定基準以上であり、一定の流動性があること

2に関しては1ドル135円で計算すると時価総額日本円で約1兆9千億円になり、日本の企業でこれを超えているのは2022年7月現在で85社しかありません。(Yahoo!ファイナンス 時価総額上位株式ランキングより)

4に関しては、すでに誰かが保有している株を固定株と言い、市場に出回って買付が可能な株を浮動株と言います。

具体的な構成銘柄は以下の通りです。

Bloombergより引用:2022年7月現在

上位10銘柄でファンドの26.79%を占めます。

過去の値動き

直近5年のVOOの基準価格の推移は以下の通りです。

基準価格は約1.5倍になっており、直近5年のトータルリターンは11.83%でした。

Bloombergより引用:2022年7月23日現在

全米株式(VTI)

投資対象

ベンチマーク:CRSP USトータル・マーケット・インデックス

銘柄数:4051銘柄

「CRSP USトータル・ マーケット・インデックス」とは、Center for Research in Security Prices(シカゴ大学証券価格調査センター)で開発された時価総額加重平均型の株価指数です。

この指数は米国株式市場の大型株から小型株までほぼ全体をカバーしており、これに連動するETFのVTIは米国市場ほぼ全体に投資するETFだと言えます。

要するに、「米国株式市場の大型株から小型株まで約4,000銘柄をカバーしているETF」だと覚えておけば問題ないでしょう。

具体的な銘柄は以下の通りです。

Bloombergより引用:2022年7月現在

さっきみS&P500とほぼ被っているわね!

上記画像の赤線はVOOと被っている銘柄です。見てわかる通り上位10銘柄のうちメタ・プラットフォーム以外はVOOとまったく同じで、上位10銘柄でファンドの22.61%を占めます。

メインデッシュは変わらないが付け合わせの数と種類が違うというところでしょうか。

VOOと違うところは、VTIの約4000銘柄の中には小型株も含まれ、未来のAppleやGoogleも含まれるため、将来的な成長も取り込める点です。

過去の値動き

直近5年のVTIの基準価格の推移は以下の通りです。

基準価格は約1.5倍になっており、直近5年のトータルリターンは11.14%でした。

過去の値動きもほとんどS&P500と変わらないのね

VOOとほぼ同じ値動きをしていますが、構成銘柄から考えればメインがほぼ同じなので当たり前と言えば当たり前かもしれませんね。

Bloombergより引用:2022年7月現在

左がS&P500
右が全米株式
並べてみると動きが似ているのは一目瞭然ね!

全世界株式(VT)

投資対象

ベンチマーク:FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス

構成銘柄:8913銘柄

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとは、米国を含む全世界約47カ国の先進国株式市場および新興国株式市場への投資収益を測る基準指数であり、独自の選定基準で各国の市場を選定し、組み入れています。

ちなみにFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスと同じような全世界株価指数に、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)があります。

FTSEが小型株を含むのに対し、MSCIは小型株を含まない約3000銘柄で構成されています。

具体的な組み入れ銘柄の上位10銘柄はVTIとまったく同じで、上位10銘柄でファンドの13.44%を占めます。

Bloombergより引用:2022年7月現在

さっきの全米株式とまったく同じということは
S&P500とほぼ同じということになるわね!

投資対象は全世界といったものの、約6割を米国が構成しています。

過去の値動き

直近5年のVTの基準価格の推移は以下の通りです。

基準価格は約1.3倍になっており、直近5年のトータルリターンは7.22%でした。

Bloombergより引用:2022年7月現在

NASDAQ(QQQ)

投資対象

ベンチマーク:ナスダック100指数(Nasdaq-100 Index)

銘柄数:100銘柄

主にハイテク企業やIT関連の企業など新興企業が占める割合が多く、新興企業向け株式市場の中でも世界最大の規模を誇る米国市場のNASDAQ、そのうち金融業を除く時価総額上位100社で構成される株価指数でがナスダック100指数です。

組入銘柄の定期変更は、毎年12月に、同年10月末時点の株価および11月末時点の発行済株式総数を基に行なわれます。

具体的な銘柄は以下の通りです。

Bloombergより引用:2022年7月現在

一見VOOやVTI、VTなどと同じような構成銘柄のようですが、組入比率が大きく異なります。

たとえば、GAFAMの組入比率はVOOが20.37%なのに対して、QQQは40.65%となっています。これはVOOが約500銘柄に分散させているのに対して、QQQは約100銘柄に厳選しているためです。

過去の値動き

直近5年のQQQの基準価格の推移は以下の通りです。

基準価格は約2.1倍になっており、直近5年のトータルリターンは16.77%でした。

Bloombergより引用:2022年7月現在

まとめ

VOO、VTI、VT、QQQを違いをまとめると以下の通りです。

構成銘柄数直近5年リターン信託報酬投資対象
VOO50211.83%0.06%米国を代表する500社
VTI405111.14%0.03%全米
VT89137.22%0.11%全世界
QQQ10016.77%0.2%ナスダックを代表する100社
まとめ

前述の通り、構成銘柄のメインはどのETFも大差はありませんでした。

全世界株ですら、ふたを開けてみればその6割は米国株式です。

違いはどこまで分散するかです。VTのように広く分散すればリスクは減る分リターンも減っていますし、QQQのように100社への分散だとリターンは高いですがリスクも高いです。

個人的には、VOOとVTIであれば、リターンはほぼ変わらない・信託報酬が安い・構成銘柄数が多いという点でVTIが気に入っています。

未来のGAFAMも含まれるため、成長を取りこぼさないというメリットもあるでしょう。

一方米国が負け、その他の国が勝つという状況になればVTにしておけばよかったと思うようになるでしょう。

それが心配であればVTIに加えて新興国ETFを別に買い、日本株は個別株として買うというやり方でオリジナルのVTを作成すればいいと思っています。

日本の個別株の選定方法はこちらで解説しています。

以上参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

子育て・投資・育休・節税について情報発信
学生結婚→社会人1年目で第一子誕生×妻育児休業
非課税投資の手続きの煩雑さに挫折しながらなんとか結婚三年で株式資産のみで650万円を突破、結婚4年で850万円を突破、現在5年目で1000万を目指しています。
そして、兄弟友人向けに投資初心者が未経験から非課金制度をフル活用するまでの最短ルート最適ルートをブログで解説。
1人でも多くの方の役にたつように、魂を込めて書いています。

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