この記事ではつみたてNISAなどの非課税枠フル活用を達成した人の中で、余剰資金の次の運用に個別株投資を考えている方に向けておすすめの証券会社を紹介しています。
結論から言えば私のおすすめはSBIネオモバイル証券ですが、それは私が月に1回程度6万円程度を売買し、単元未満であっても売ることがあるからです。
人によって最適解は異なるという前提で、どういう方にはどの証券会社がおすすめかを解説しています。
以下、参考になれば幸いです。
個別株投資とは
インデックス投資は指数に連動した投資信託をコツコツ積立購入し、市場の平均を狙う投資です。
投資信託なので、銘柄入替も配当金再投資も自動でやってくれます。
それに対し、自分で銘柄を選定し、個別の企業の株を購入するのが個別株投資です。
個別株投資には割安な株を購入し値上がり益を狙うバリュー株投資、成長しそうな株を購入し値上がり益を狙うグロース株投資、高配当銘柄を購入し配当金を狙う高配当株投資などがあります。
投資信託では100円から投資が可能であるのに対し、個別株投資は一般的な売買単位は1単元となっていて、100株以上でないと購入できません。
例えば、1株1,000円の株式の購入には、最低10万円必要です。
単元未満株とは
単元未満株とは通常の株式取引よりも少ない株数で購入できる株のことです。
前述の通り、一般的な株式投資の売買単位は1単元となっていて、100株以上でないと購入できませんが、ミニ株であれば10株から、単元未満株であれば1株から購入可能です。
単元未満株のメリット
単元未満株のメリットは以下の通りです。
- 少額で取引できる
- 損失を小さくできる
- 分散投資できる
- 配当金をもらえる
- スマホで簡単に取引できる
最大のメリットは少額で取引可能である点でしょう。
例えば、2022年7月現在、ディズニーランドを運営するオリエンタルランドという会社の株価は18000円です。
普通に購入しようとすると1単元、つまり100株からの購入しかできないため、最低購入金額は180万円ということになります。
しかし、単元未満株であれば1株から購入可能ですから18000円から購入可能です。
また、最低購入金額が下がることで、分散投資も可能になります。
単元未満株のデメリット
単元未満株のデメリットは以下の通りです。
- 単元株よりも手数料が割高になりがち
- 対象銘柄が限定されている
- 1日当たりの注文の約定回数は固定
- 単元未満では株主優待は基本的に受けられない
手数料に関しては実例を挙げたほうが分かりやすいと思うので、実例を用いて説明します。
このブログではSBI証券での非課税枠フル活用をお勧めしていますので、SBI証券で単元株購入した場合の手数料と単元未満株購入した場合の比較を行います。
SBI証券では取引スタイルに応じて2つの手数料プランがあり、アクティブプランの場合1日の取引額が100万円未満の場合、購入手数料・売却手数料ともに0円です。
東証の銘柄の99%が1単元(100株)で100万円以下と言われていますから、ほぼすべての株で1単元購入する場合は手数料無料です。
一方で、SBI証券の単元未満株サービスであるS株では、購入時にかかる買付手数料は無料ですが、売却時にかかる手数料は約定代金の0.55%です。
100万円売却したとすると、単元株では手数料が0円であるのに対し、単元未満株だと5500円の手数料がかかり、かなり割高です。
単元未満株おすすめ証券口座
単元未満株には少額から始められるメリットがある一方、手数料が割高であるというデメリットがありました。
デメリットをなるべく小さくするために、手数料の低い証券会社を使いたいところですので、証券会社を比較していきます。
結論を先に言うと、単元未満株をどのように活用したいかでおすすめの証券会社が変わってきます。
まずは全体の比較表は以下の通りです。
手数料 (単元未満株) | 手数料 (単元株) | 取扱銘柄 | 取引方法 | 備考 | |
SBIネオモバイル証券 (S株) | 月額220円 (実質20円) | 同左 | 国内:東証全銘柄 (約3800銘柄) 海外:なし | 成行 前場・後場の2回 | Tポイントでの投資が可能で毎月200P付与 →実質月20円で取引し放題 |
SBI証券 (S株) | 買付:無料 売却:約定代金の0.55% | 0円 (アクティブプラン約定100万まで) | 東証全銘柄 (約3800銘柄) | 成行 前場始値、後場始値、後場終値の3回 | 中長期保有なら実質売却時の手数料も無料 最低手数料55円 |
LINE証券 (いち株) | スプレッド方式 買付:0.35% 売却:0.35% | 55円~ | 国内:1500銘柄以上 海外:なし | リアルタイム | 最低手数料なし LINEポイントでの投資が可能 11:30~12:30、17:00~21:00は手数料1% |
CONNECT (ひな株) | スプレッド方式 買付:0.5% 売却:0.5% | 約定代金の0.033% (クーポンで実質無料) | 国内:380銘柄 海外:なし | リアルタイム | 最低手数料なし |
PayPay証券 | スプレッド方式 買付:0.5% 売却:0.5% | 同左 | 国内:160銘柄 米国:140銘柄 | 成行 | 米国個別株約140銘柄に金額ベースで投資可能 PayPayボーナスで投資可能 |
マネックス証券 (ワン株) | 買付:無料 売却:約定代金の0.55% | 55円~ (取引毎手数料コース) | 国内:東証全銘柄 (約3800銘柄) 海外:なし | 成行 後場の1回 | 最低手数料52円 |
auカブコム証券 (プチ株) | 買付:約定代金の0.5% 売却:約定代金の0.5% | 0円 (一日定額手数料コース100万まで) | 国内:東証全銘柄 (約3800銘柄) 海外:なし | 成行 前場・後場の2回 | Pontaポイントでの投資が可能 最低手数料52円 |
野村証券 (まめ株) | 買付:約定代金の1.1% 売却:約定代金の1.1% | 152円~ | 国内:東証全銘柄 (約3800銘柄) 海外:なし | 成行 後場終値の1回 | 最低手数料550円 |
日興フロッギー (キンカブ) | 買付:無料 売却:スプレッド方式 0.5% | 137円~ | 国内:東証全銘柄 (約3800銘柄) 海外:なし | 成行 前場・後場の2回 | 最低手数料なし 金額ベースで投資可能 |
岡三オンライン証券 | 買付:1注文ごとに220円~ 売却:1注文ごとに220円~ | 0円 (定額プラン100万まで) | 国内:東証全銘柄 (約3800銘柄) 海外:なし | 成行 前場・後場の2回 |
上記の表をもとに、どんなに人にどの証券会社がおすすめか解説していきます。
単元未満株のまま月約6万円以上の売買を行う場合⇒SBIネオモバイル証券がおすすめ
最も広く、多くの方におすすめの選択肢になるのがSBIネオモバイル証券です。
上記の表からわかるように、SBIネオモバイル証券の特徴は50万円未満なら月額220円(毎月200PのTポイントが付与され、付与されたTポイントで投資可能なため実質20円)で売買し放題ということです。
SBIネオモバイル証券以外の証券会社が「約定代金×○○%」という形で手数料を取っており、その中でもっとも安いのがLINE証券の0.35%です。
月62857円以下の取引ならLINE証券が最も安い手数料となりますが、それ以上なら月額220円のSBIネオモバイル証券が最安となります。
また、当ブログの【第三歩】証券口座開設前に必ず登録しておくべきモッピーというポイントサイトで紹介しているモッピーですが、残念ながらSBIネオモバイル証券の広告は2022年7月現在掲載されていません。
しかし、すでに口座開設している人からの紹介で口座開設を行うと400P分のTポイントが付与されます。
前述の通りTポイントで投資が可能なので、付与されたポイントで株の購入が可能です。
少しのポイントですが、よろしければ紹介URLを貼っておくのでご活用ください。
https://tpcm.jp/neo21/2311e504daeca29d1461fb5f869e649f
一方で頻繁な売買をしない人にはおすすめできません。
月額の利用料を相殺しているTポイントですが、有効期限が2か月でSBIネオモバイル証券内でしか使用できません。
なので2か月に一回程度売買を行わない場合は使用していないのに利用料はかかってしまいます。
高配当株投資など中長期の保有が前提⇒SBI証券がおすすめ
高配当株投資など中長期の保有が前提の場合は圧倒的にSBI証券がおすすめです。
東証の全銘柄に投資可能で、単元未満株の購入時の手数料も無料です。
単元未満株のまま売却する場合、約定代金の0.55%の手数料がかかってしまうのが惜しい点でしたが、これも中長期の投資の場合は実質無料です。
SBI証券で単元未満株を購入し続け、100株に達した場合自動的に単元株となります。
そして単元株を売却する場合のSBI証券の手数料はアクティブプランの場合100万円まで無料になります。
これはSBI証券にも問い合わせを行い確認済です。
単元未満株買付手数料無料という点だけで言えば、マネックス証券のワン株、SMBC日興証券のキンカブも同じく無料ですが、単元化した場合の売却手数料も無料になるのはSBI証券だけなので、そこまで踏まえるとSBI証券に軍配があがります。
あとは、このブログではつみたてNISA、ジュニアNISAはSBI証券をおすすめしており、非課税枠をフル活用した後の選択肢として個別株投資を紹介しています。
すでにSBI証券で口座開設を済ませている方がほとんどだと思う点でも、新たに証券口座の開設する手間がかからないのでSBI証券がおすすめです。
リアルタイムでの取引⇒LINE証券がおすすめ
他の証券会社が前場、後場の始値か終値もしくはその両方など、一日に数回の取引しかできない一方でLINE証券はリアルタイムで取引が可能です。
取引方法が成行で取引のタイミングが限られている場合、注文を出したタイミングと約定の時で金額が変わります。
「買いたいと思った時は1000円だったけど、約定した時は1100円だった」ということが起こりうるのです。
しかし、リアルタイム取引ならそういうことはありません。
同じくリアルタイム取引が可能なCONNECT(ひな株)もありますが、取扱銘柄数が約300株と圧倒的に少ないので、LINE証券に軍配があがります。
またLINE証券は「初株キャンペーン」や「株のタイムセール」というイベントを定期的に行っています。
取引コストが無料になったり、株が7%OFFで購入できたりとユニークなサービスもあります。
一方、ほとんどの他社が東証全銘柄に投資可能であるのに対し、LINE証券は約1500銘柄にしか投資ができません。
自分が狙っている銘柄を取り扱っているかどうか確認する必要があります。
海外個別株⇒PayPay証券がおすすめ
海外個別株投資を手軽に始めたい方にはPaypay証券がおすすめです。
そもそも日本の個別株投資と違って、海外の株式は1単元1株から購入可能です。
だったら単元未満株なんで考えがそもそも必要ないじゃないか
と思う方もいらっしゃるかと思いますが、1株でも高いのが米国株です。
例えばPayPay証券でも取り扱いのあるAppleの2022年7月現在の株価は1株144ドルで日本円にして約20000円です。
1株に購入するのに20000円必要ですが、PayPay証券では1000円から購入可能です。
このように1株未満でも海外株式を購入できる手軽さがPayPay証券のメリットですね。
その他に米国ETFにも1000円から投資可能で、米国高配当銘柄で構成されるVYMや米国増配銘柄で構成されるVIGなども取り扱っています。
まとめ
この記事では個別株投資におすすめの証券会社を紹介しました。
どんな個別株投資をしたいのか、資金はどれくらいか、証券会社に何を望むのかによって最適解は変わってきます。
ご自身の目的と状況を踏まえて証券会社を選択することをおすすめします。
以上、参考になれば幸いです。
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